2017.6.26 石垣喜幸@居酒や こだま
2017年06月26日/ 石垣喜幸
2017.6.26 東京音夜祭 石垣喜幸 SHOW‼︎@居酒や こだま

世の中にはたくさんの歌がうまいシンガーがいます。好きなヴォーカリストもたくさんいます。ただ「その歌声に惚れ込んだ」ヴォーカリストと言える人となると、スコットランドのケルト・ロックバンドRUNRIGの元リードヴォーカリストのドニー・マンロー、新良幸人さん、そして「もーちゃん」こと石垣喜幸さんの名がまず浮かびます。タイプこそ違いますが、3人ともその「声」で自分を曲の中に連れて行ってくれて、その風景を見せてくれるヴォーカリストで、たとえ何かの都合で楽器が会場に到着しなくて今日は全編ア・カペラ独唱でのライヴをしますと言われても、終わってみれば大満足できているはずです。そんなもーちゃんが一昨年の9月以来の東京ライヴに石垣島から帰って来てくれました。石垣島が地元なので帰って来たはおかしな表現なのですが、気分としては「もーちゃん、おかえり!」なのです。

「東京音夜祭 石垣喜幸SHOW」と名付けられた今夜のライヴ、先ずは芸人さんのルンルン金城さんが登場して前説的に会場をあたためます。そしてカラダ絞って精悍になったもーちゃんが呼び込まれ、いよいよ20ヶ月ちょいぶりのもーちゃんのステージです。

アコギのイントロ、そして会場に響き渡るもーちゃんの「声」。その歌声にのって場内の空気が柔らかく、そして清らかになっていくかのようです。これだよこれ!以前は幸い毎月のように聴くことができるチャンスがあったのですが、その時以上に強く感じたこの感覚は待ち望んでいて期待が膨らんでいたからなのでしょうか。1曲目からその声を聴く事ができたこと、そしてもーちゃんの声が溢れている空間に身を置く事ができていることだけで幸せいっぱいな気分になっていました。

余りにもこの幸せな状況に浸り過ぎて、小1時間あった第1部は何を演ってくれたのかほとんど憶えていないほどです。楽しく軽妙な、そして時々外すお馴染みなスタイルのトークを挟みながらオリジナル曲中心で、音源化されていない曲なのでタイトルわからないのかもしれませんが、ただどの曲も良い意味でもーちゃんサウンドで、ケルト音楽を聴いているような自然の懐に抱かれているような安らぎを感じます。そんな中で記憶にあるのは予定にない曲を急に歌いたくなったのでと歌われた沢田研二さんの名曲「時の過ぎゆくままに」です。前回この同じ場所でのライヴで歌謡曲のカヴァーが何曲かセットインしており、その時にいやいやオリジナル曲たくさんあるでしょう、それを聴かせてよと狭い考えをしていた事を思い出しました。ヴォーカリストもーちゃんとしてみれば何とも素敵な選曲です。カヴァーでありながら完全にもーちゃんの色に染め替えています。今回は前回のような了見の狭い思いは無く、ただただ歌声に酔いしれました。

お代わりを注文するだけではなく、久しぶりのもーちゃんの生声に舞い上がっていた自分を落ち着かせる休憩を挟み第2部。再びルンルン金城さんがウォームアップをしてくれステージに戻ったもーちゃん。先ずはアコギ1本でしっとりと「てぃんさぐの花」でスタートです。途中でセカンドステージをサポートするパーカッションの新城早師さん、キーボードの高嶺史さんの登場です。この幼馴染スリーピースバンド形式での後半です。

もうイントロからうわぁーと高揚した「10年」。サポートミュージシャンが加わった事によってソロだけでは表現しきれない深みが加わりました。今日那覇から東京入りしたもーちゃんなのですが、フライトが遅れて会場入りが1時間遅れて、待機していたサポートのおふたりとのリハーサルも短くなってしまったとの話でしたが、そのためか次の曲の始まりがなかなか合わずに数回やり直したのです。そのイントロの流れでこれから演ろうとしている曲が、まさか今日聴かれるとは思っていなかった自分にとってのキラーチューンだとわかったので、大好物のご馳走を前にお預け喰らっているかようでした。そして始まった「永久の夢」!体内の血流が速くなったような大興奮です。

ブルース色の濃いアレンジの「呼吸」、カズーの音色もかわいらしい「都バス」などのお馴染みのナンバーが続き、島の話なども盛り込んだトークも入りもう楽しくて仕方ないのです。そしてカヴァーソングを1曲と歌われたのが山下達郎さんの「蒼氓」。なんて絶妙な選曲なんだろう。ヴォーカリストもーちゃんが歌い上げるにはぴったりの曲だなぁ。カヴァーの選曲って本人に合うかどうか、自分の色をちゃんと出せるかを考えて取り上げなくてはならず決して簡単な事ではないと思うのですが、まさにこの曲はドンピシャな選曲でした。

うっとりと聴き惚れていたら、次はもう最後の曲だとの事。この場所で生まれた曲ですという紹介だけでもう涙腺タンクに水が注入され始めたほどの曲はもちろん「こだま」です。いきなりサビの部分をアカペラで歌い始めたものですから、その時点でもう腰砕けです。この声で「どこにいても大丈夫。あなたのそばには私がいる。」と歌われちゃうと、もういいオッサンが軽くコロッといっちゃいます。心の琴線に触れるという表現があるけれども、まさにこういう事を言うのだろうなぁ。もう感服です。もーちゃん、やはりあなたは自分が惚れ込んだヴォーカリストです。そして「こだま」は文句なく名曲です。

時間も押しており、ステージを降りることもなくアンコールの手拍子も始まるか始まらないかのうちにアンコール。おぉこのイントロは!これも嬉しい選曲の「思い出に残るのは」です。ラストの部分はもーちゃんのリードで場内大合唱となり、とてもあたたかい空気に包まれました。

最後はルンルン金城さん、そしてもーちゃんの後輩にあたるストライクカンパニーの具志堅巨樹さんもステージに呼ばれ、5人での「雨あがりの夜空に」で締められた今宵のライヴ。最後にハウンド・ドッグみたいな手つないで挨拶するやつやろうよと、5人並んでの挨拶と最後まで笑わせてくれて終了です。その後にもーちゃんの沖縄土産争奪ジャンケン大会はありましたがね。

自分でも良くわかりました。間違いなくもーちゃんの歌声に惚れ込んでいるんだなって。ライヴの間ずっと耳がハートでしたもの。もちろん演奏もありきなのですが、やはりこれだけ歌声で自分の心を鷲掴みするヴォーカリストってすごいです。今夜改めてその想いが強くなりました。次はいつになるかわかりませんが、次がある事を心待ちにできるのだからそれで充分ですし、それ以前にまずはしばらく今日の余韻を反芻して浸りたいと思うのでした。

世の中にはたくさんの歌がうまいシンガーがいます。好きなヴォーカリストもたくさんいます。ただ「その歌声に惚れ込んだ」ヴォーカリストと言える人となると、スコットランドのケルト・ロックバンドRUNRIGの元リードヴォーカリストのドニー・マンロー、新良幸人さん、そして「もーちゃん」こと石垣喜幸さんの名がまず浮かびます。タイプこそ違いますが、3人ともその「声」で自分を曲の中に連れて行ってくれて、その風景を見せてくれるヴォーカリストで、たとえ何かの都合で楽器が会場に到着しなくて今日は全編ア・カペラ独唱でのライヴをしますと言われても、終わってみれば大満足できているはずです。そんなもーちゃんが一昨年の9月以来の東京ライヴに石垣島から帰って来てくれました。石垣島が地元なので帰って来たはおかしな表現なのですが、気分としては「もーちゃん、おかえり!」なのです。

「東京音夜祭 石垣喜幸SHOW」と名付けられた今夜のライヴ、先ずは芸人さんのルンルン金城さんが登場して前説的に会場をあたためます。そしてカラダ絞って精悍になったもーちゃんが呼び込まれ、いよいよ20ヶ月ちょいぶりのもーちゃんのステージです。

アコギのイントロ、そして会場に響き渡るもーちゃんの「声」。その歌声にのって場内の空気が柔らかく、そして清らかになっていくかのようです。これだよこれ!以前は幸い毎月のように聴くことができるチャンスがあったのですが、その時以上に強く感じたこの感覚は待ち望んでいて期待が膨らんでいたからなのでしょうか。1曲目からその声を聴く事ができたこと、そしてもーちゃんの声が溢れている空間に身を置く事ができていることだけで幸せいっぱいな気分になっていました。

余りにもこの幸せな状況に浸り過ぎて、小1時間あった第1部は何を演ってくれたのかほとんど憶えていないほどです。楽しく軽妙な、そして時々外すお馴染みなスタイルのトークを挟みながらオリジナル曲中心で、音源化されていない曲なのでタイトルわからないのかもしれませんが、ただどの曲も良い意味でもーちゃんサウンドで、ケルト音楽を聴いているような自然の懐に抱かれているような安らぎを感じます。そんな中で記憶にあるのは予定にない曲を急に歌いたくなったのでと歌われた沢田研二さんの名曲「時の過ぎゆくままに」です。前回この同じ場所でのライヴで歌謡曲のカヴァーが何曲かセットインしており、その時にいやいやオリジナル曲たくさんあるでしょう、それを聴かせてよと狭い考えをしていた事を思い出しました。ヴォーカリストもーちゃんとしてみれば何とも素敵な選曲です。カヴァーでありながら完全にもーちゃんの色に染め替えています。今回は前回のような了見の狭い思いは無く、ただただ歌声に酔いしれました。

お代わりを注文するだけではなく、久しぶりのもーちゃんの生声に舞い上がっていた自分を落ち着かせる休憩を挟み第2部。再びルンルン金城さんがウォームアップをしてくれステージに戻ったもーちゃん。先ずはアコギ1本でしっとりと「てぃんさぐの花」でスタートです。途中でセカンドステージをサポートするパーカッションの新城早師さん、キーボードの高嶺史さんの登場です。この幼馴染スリーピースバンド形式での後半です。

もうイントロからうわぁーと高揚した「10年」。サポートミュージシャンが加わった事によってソロだけでは表現しきれない深みが加わりました。今日那覇から東京入りしたもーちゃんなのですが、フライトが遅れて会場入りが1時間遅れて、待機していたサポートのおふたりとのリハーサルも短くなってしまったとの話でしたが、そのためか次の曲の始まりがなかなか合わずに数回やり直したのです。そのイントロの流れでこれから演ろうとしている曲が、まさか今日聴かれるとは思っていなかった自分にとってのキラーチューンだとわかったので、大好物のご馳走を前にお預け喰らっているかようでした。そして始まった「永久の夢」!体内の血流が速くなったような大興奮です。

ブルース色の濃いアレンジの「呼吸」、カズーの音色もかわいらしい「都バス」などのお馴染みのナンバーが続き、島の話なども盛り込んだトークも入りもう楽しくて仕方ないのです。そしてカヴァーソングを1曲と歌われたのが山下達郎さんの「蒼氓」。なんて絶妙な選曲なんだろう。ヴォーカリストもーちゃんが歌い上げるにはぴったりの曲だなぁ。カヴァーの選曲って本人に合うかどうか、自分の色をちゃんと出せるかを考えて取り上げなくてはならず決して簡単な事ではないと思うのですが、まさにこの曲はドンピシャな選曲でした。

うっとりと聴き惚れていたら、次はもう最後の曲だとの事。この場所で生まれた曲ですという紹介だけでもう涙腺タンクに水が注入され始めたほどの曲はもちろん「こだま」です。いきなりサビの部分をアカペラで歌い始めたものですから、その時点でもう腰砕けです。この声で「どこにいても大丈夫。あなたのそばには私がいる。」と歌われちゃうと、もういいオッサンが軽くコロッといっちゃいます。心の琴線に触れるという表現があるけれども、まさにこういう事を言うのだろうなぁ。もう感服です。もーちゃん、やはりあなたは自分が惚れ込んだヴォーカリストです。そして「こだま」は文句なく名曲です。

時間も押しており、ステージを降りることもなくアンコールの手拍子も始まるか始まらないかのうちにアンコール。おぉこのイントロは!これも嬉しい選曲の「思い出に残るのは」です。ラストの部分はもーちゃんのリードで場内大合唱となり、とてもあたたかい空気に包まれました。

最後はルンルン金城さん、そしてもーちゃんの後輩にあたるストライクカンパニーの具志堅巨樹さんもステージに呼ばれ、5人での「雨あがりの夜空に」で締められた今宵のライヴ。最後にハウンド・ドッグみたいな手つないで挨拶するやつやろうよと、5人並んでの挨拶と最後まで笑わせてくれて終了です。その後にもーちゃんの沖縄土産争奪ジャンケン大会はありましたがね。

自分でも良くわかりました。間違いなくもーちゃんの歌声に惚れ込んでいるんだなって。ライヴの間ずっと耳がハートでしたもの。もちろん演奏もありきなのですが、やはりこれだけ歌声で自分の心を鷲掴みするヴォーカリストってすごいです。今夜改めてその想いが強くなりました。次はいつになるかわかりませんが、次がある事を心待ちにできるのだからそれで充分ですし、それ以前にまずはしばらく今日の余韻を反芻して浸りたいと思うのでした。
Posted by Ken2 at 23:59│Comments(0)