2016.10.2 琉球フェスティバル2016@日比谷野外大音楽堂
2016年10月02日/ 仲宗根"サンデー"哲/ 新良幸人/ よなは徹/ Parsha cluB/ その他(沖縄)/ SAKISHIMA meeting/ 下地勇
2016.10.2 琉球フェスティバル2016@日比谷野外大音楽堂

待ちに待った年に一度のハレの日、琉球フェスティバルが今年もやってきました。めっきり涼しくなってきた東京ですが、この日は久しぶりの青空が広がり気温も上がったものの湿度は低くカラッとしていて、絶好の野外祭り日和に恵まれました。
例年以上に2600席ほどの客席がほぼ埋まった日比谷野音、開演時間の15分ほど前になると高らかに太鼓の音が響き、東京沖縄県人会青年部エイサー隊の登場です。この音と笑顔と力強さに溢れた演舞が始まると、ウチナンチューではない自分さえも血湧き肉躍り、幕を切って落とした今年の祭にテンション急上昇となります。そして司会のガレッジセールとアナウンサーの方の3人がステージに登場。琉フェスには彼らの進行は不可欠です。のっけから観客からお酒が届けられ会場全員で乾杯し、この祭が持つもうひとつの顔「野外一斉飲み会」もスタートです。

トップバッターはもうこの方しかいらっしゃいません!といった感じのよなは徹さんです。エイサー、乾杯で上がってきたテンションを一気に昇華させてくれて、完全な琉フェスモードにスイッチを切り替えてくれます。4ピースのサポートバンドと共に登場した徹さんは、パンプキンバケツに入った飴を撒き観客を煽ります。今回のサポートバンドはとてもタイトな音で、今まで見た徹さんのライヴの中でも最もロック色が濃厚なサウンドとなっており、それがまたこの野音という空間にとてもマッチしており、この編成でフルライヴを体験したいなぁと心底思いました。後半のファンキーな「花の風車」やキラーチューン「唐船どーい」熱演で大盛り上がりでしたが、トップバッターだけにお客さんも体力温存なのか、まだメートルが上がっていないのか座ったまま手だけカチャーシーで楽しんでいました。その興奮をしずめて次にバトンタッチするかのように、最後は名曲「満月の夕」。お客さんのイーヤサーサ!の合いの手が、まだ明るい会場に響き渡り気持ち良い空間です。

2番手は下地イサムさん。少し日も傾き爽やかな夕風が頬を撫でる中響いてきた「私達が生まり島」、そして宮古島方言ミャークフツで歌われる「浜辺の歌」は、やわらかいアコギの音と優しいイサムさんの歌声で、なんとも言えぬ心地よさです。最後に新良幸人さんが呼び込まれSAKISHIMA meetingとして「Danny Boy」を聴かせてくれたのですが、その時の幸人さんが「毎年楽しみにしている熊本でのイヴェント『琉球の風』が今年は震災のため延期となり、その日がちょうど今日になり今年は出演が叶いませんでした。まだまだ震災から立ち上がろうとがんばっている熊本に届くよう東京のみんなからエールを送ろうぜ!熊本OH YEAH!!」と。そのエールは夕方の色に染まり始めた日比谷の空に吸い込まれて、熊本の空へと向かっていきました。

次は11年ぶりの琉フェス出演となるしゃかりの登場です。「笑って」でちあきさんの透明感あふれるヴォーカルが気持ちよく響きます。カンナリさんはドラムスで、サポートは長嶺良明さん、上地正明さん、新川マッタラー雅啓さん…ん?…このメンバー、最強サンサナーバンドじゃないですか!その上カンナリさんの作品でサンサナーでおなじみの「ンマリジマ」演ってくれちゃうものですから、脳内妄想特急発車!という状態に。ちあきさん、ごめんなさい‼︎ もちろんちあきさんのヴォーカルは他に類をみない優しさで響き、「谷茶前節」では歌詞を♪琉フェスマシマシ リアングァソイソイ〜と代えて楽しませてくれます。琉球舞踊の踊り手お二方も加わり華やかなステージとなり、ラストの「命のお祝い」ではサプライズゲストとしてヴァイオリニストのARIAさんも登場です。登場というよりも降臨という感じで現れたARIAさんの音が加わり、さらに広がりのある艶やかなサウンドを堪能させてくれたのであります。

夜の帳が降りる前にここで園田エイサーがステージに登場です。二才達の熱い演舞は惚れ惚れするかっこよさです。

そして後半戦は大工哲弘さんからスタートです。いきなりアカペラで「月ぬ美しゃ」を高らかに歌い上げてのオープニングに、きいやま商店が出て来そうな気分になりました。苗子さんは琉琴、あと島太鼓と笛のお二方の編成で「月ぬ美しゃ」から「とぅばらーま」へとこれぞ八重山民謡という曲が続きます。「いやり節」に続き「鳩間の港」そして苗子さんの軽妙な踊りが炸裂した「さよなら港」で場内は大盛り上がりです。この「さよなら港」、今年3月の大阪での白保フェスティバルでもフィナーレで歌われてすごい盛り上がりだったのですが、なぜこんなに人気なんだろうと思っていました。今宵こうして「鳩間の港」と続けて歌われ感じたのは、昔は島を出る事は今よりも大きな覚悟を持っての事であったはずですし、島をあとにする人を港で見送る思いは自分たちには想像すらできない深い気持ちであったはずです。その思いを乗せたこれらの歌は明るく楽しいながらも、いろいろな感情が込められて歌い継がれているのだろうなぁという自分なりの回答でした。さすが大御所の大工さんのステージだったのですが、ただひとつ残念に感じたのはトークに織り込まれた政治的な話です。決して高圧的なものではありませんでしたし、歴史の長い琉フェスでは昔はもっと政治色が強かったのかもしれません。ただ自分としては「祭」としてこの時を楽しんでいる場では、言葉は悪いかもしれませんがなんともシラけてしまうのです。伝える事、考える事はもちろん必要ですが、この場では楽しませてくださいよと思った次第です。

次は初代ネーネーズのメンバーを中心とした4人組、うないぐみの登場です。圧倒的な存在感でなおかつ親しみやすいエンターテイメント性を持ち合わせるのはさすがベテランです。軽快に「バナナ・ボート」で場内を沸かせたかと思えばしっとりと「黄金の花」を聴かせてくれるとバラエティー豊かなセットです。古謝美佐子さんの「31°Cの沖縄から昨日来てあぁ涼しいって思ったのに、今日はなんでこんなに暑いわけ⁉︎」というトークがまさに沖縄のおばちゃん全開なイントネーションで妙にツボに入りました。最後はしっとりと「童神」で締めてくれたのですが、♪イラヨーヘイ…からサビにかけての場内大合唱は、毎回の事ながら鳥肌が立つほどの美しさです。ここが東京だという事を忘れてしまうほどの空気で、やはり沖縄音楽を代表する曲のひとつなのだなという事を改めて痛感しました。

飲まされ続けてだいぶ舌が回らなくなってきたガレッジセールのトークで「沖縄に台風が近づいて来て明日の那覇線は全便欠航が決定し、出演者の皆さん明日帰れなくなりましたぁ!」とのお知らせになぜかウォーっ!と盛り上がる会場。「この人達にもう一泊が決まった旨を伝えると『やったーっ!もう1日飲めるっ‼︎』と大喜びでした。」と話している間に、すでにたくさんのお客さんが通路で前に突進していくスタンバイをしています。毎年度肝を抜かせてくれる幸人さんのコスプレに期待が高まる中、いよいよ我らのParsha cluBの登場です!いままでとは変わり、ラテンリズムの出囃子に乗って出て来た幸人さんは…あっ!こう来たか‼︎のりゅうちぇる姿のゆきちぇるです‼︎今年も完全に持っていかれました!

声色所作まで完コピで、キャピキャピ動き手を振りまくるゆきちぇるですが、ひとたびマイクに向かい伸びやかに♪海ぬ彼方ぁぁぁぁ〜と歌い始めると、もう場内はちぇるちぇるランドならぬパーシャワールドへ空気が一転。もうそれはそれは民族の祭典と言った盛り上がり様です。お客さんの大合唱と、島渡る風のように上がる手にその熱気は一曲目から最高潮に到達です。

ゆきちぇるの「えーと、農業の人もぉ〜、漁業の人もぉ〜、みんなが豊かでありますようにぃ〜」という曲紹介とともに、慈乃さんのカウントだけでもう頭から血液が噴火しそうになる「五穀豊穣」です。もうねただただカッコ良すぎます、このバンド‼︎たまりません!途中Tシャツ姿の素人ダンサーの人たちが出て来たのかと思ったら、なんとステージ終えたばかりのうないぐみのお姉さまたちでした。こうしてサプライズの演出は楽しいなぁ。そしてこの曲のラストで上地さん、幸人さん、英世さんが前に出て来て並んで演奏するところは何度見ても鼻血出そうなほどかっこいいシーンです。

続いてはしゃかりのちあきさんが呼び込まれ、サンデーさんの繰り出すそれだけで踊り出してしまうパーカッションのイントロは、そうです「東バンタ」です。ちあきさんは三板での参加です。もうどんだけ熱くしてくれたら気が済むのというくらいの3曲に軽く酸欠になりそうなくらいの大興奮です。フェスの短い出演時間だと温まってきた頃には終わってしまうアーティストも多いのですが、Parsha cluBはもうその登場からピークに達するのでずっとメーターは振り切ったままです。

ここで「じんじん」で更に加速して終了かなぁと思っていたら、ラストに待っていたのはなんとも嬉しい「満天の星」。包み込むように奏でられるマッタラーさんのキーボードの音の夜空に星が広がってゆきます。野外の、この心地良い気候の中で聴くこの曲は格別のものがあります。この曲が1秒でも長く続いていて欲しい、そんな気持ちになる今宵の「満天の星」でした。

今年のParshaも昨年と同じく4曲のセットだったのですが、昨年はえー⁉︎も終わりなの?という物足りなさを感じたのですが、今年感じたこの充足感はどこから来るのでしょう。きっと時間の長さや曲数の多さとは違う次元での高揚感を、6人の音楽職人たちが凝縮して届けてくれたのでしょう。

そしてほとんど酔っ払いの語り口となっているガレッジセールが登場し、アンコールとなるフィナーレへと繋げます。今日の出演者全員がステージに勢揃いして「安里屋ゆんた」と「唐船どーい」です。もうステージに勢揃いというよりも、ステージ、客席垣根がないくらい場内が一体となっての大円団となりました。

こうして1年間待ちわびていた琉フェス2016はその幕を閉じました。自分は今回でまだ6回目の参加なのですが、すでに年に一度のお楽しみであり、風物詩となっています。大好きなアーティストがたくさん出演するのはもちろんの事、沖縄音楽を通じて出会ったたくさんの人たちに会えるし、このために沖縄から飛んで来る友達にも会えるし、そんなたくさんの人の笑顔に会えるハレの日なのです。さらに今年はどのアーティストのセットもきっちりまとまって、メリハリの効いた素晴らしい内容でした。せっかくこれだけのミュージシャンが揃っているので、驚きの競演とかジョイントがあれば楽しいのになぁとも思いますが、時間の制約あるので難しいのかなぁ。これ以上時間が延びると泥酔者続出で場内混乱してしまうしね。この感じがまた来年の開催を1年間心待ちにさせてくれるのでしょうね。実際は余韻が落ち着いて8ヶ月くらいして、先行予約の振替しに郵便局の前でプロモーターサイトの更新をスマホ連打しながら待っているところから琉フェスは始まるのですがね。大満足の時間をにふぇーでーびる!みーふぁいゆー!たんでぃがぁーたんでぃ!ありがとうございました‼︎

待ちに待った年に一度のハレの日、琉球フェスティバルが今年もやってきました。めっきり涼しくなってきた東京ですが、この日は久しぶりの青空が広がり気温も上がったものの湿度は低くカラッとしていて、絶好の野外祭り日和に恵まれました。
例年以上に2600席ほどの客席がほぼ埋まった日比谷野音、開演時間の15分ほど前になると高らかに太鼓の音が響き、東京沖縄県人会青年部エイサー隊の登場です。この音と笑顔と力強さに溢れた演舞が始まると、ウチナンチューではない自分さえも血湧き肉躍り、幕を切って落とした今年の祭にテンション急上昇となります。そして司会のガレッジセールとアナウンサーの方の3人がステージに登場。琉フェスには彼らの進行は不可欠です。のっけから観客からお酒が届けられ会場全員で乾杯し、この祭が持つもうひとつの顔「野外一斉飲み会」もスタートです。

トップバッターはもうこの方しかいらっしゃいません!といった感じのよなは徹さんです。エイサー、乾杯で上がってきたテンションを一気に昇華させてくれて、完全な琉フェスモードにスイッチを切り替えてくれます。4ピースのサポートバンドと共に登場した徹さんは、パンプキンバケツに入った飴を撒き観客を煽ります。今回のサポートバンドはとてもタイトな音で、今まで見た徹さんのライヴの中でも最もロック色が濃厚なサウンドとなっており、それがまたこの野音という空間にとてもマッチしており、この編成でフルライヴを体験したいなぁと心底思いました。後半のファンキーな「花の風車」やキラーチューン「唐船どーい」熱演で大盛り上がりでしたが、トップバッターだけにお客さんも体力温存なのか、まだメートルが上がっていないのか座ったまま手だけカチャーシーで楽しんでいました。その興奮をしずめて次にバトンタッチするかのように、最後は名曲「満月の夕」。お客さんのイーヤサーサ!の合いの手が、まだ明るい会場に響き渡り気持ち良い空間です。

2番手は下地イサムさん。少し日も傾き爽やかな夕風が頬を撫でる中響いてきた「私達が生まり島」、そして宮古島方言ミャークフツで歌われる「浜辺の歌」は、やわらかいアコギの音と優しいイサムさんの歌声で、なんとも言えぬ心地よさです。最後に新良幸人さんが呼び込まれSAKISHIMA meetingとして「Danny Boy」を聴かせてくれたのですが、その時の幸人さんが「毎年楽しみにしている熊本でのイヴェント『琉球の風』が今年は震災のため延期となり、その日がちょうど今日になり今年は出演が叶いませんでした。まだまだ震災から立ち上がろうとがんばっている熊本に届くよう東京のみんなからエールを送ろうぜ!熊本OH YEAH!!」と。そのエールは夕方の色に染まり始めた日比谷の空に吸い込まれて、熊本の空へと向かっていきました。

次は11年ぶりの琉フェス出演となるしゃかりの登場です。「笑って」でちあきさんの透明感あふれるヴォーカルが気持ちよく響きます。カンナリさんはドラムスで、サポートは長嶺良明さん、上地正明さん、新川マッタラー雅啓さん…ん?…このメンバー、最強サンサナーバンドじゃないですか!その上カンナリさんの作品でサンサナーでおなじみの「ンマリジマ」演ってくれちゃうものですから、脳内妄想特急発車!という状態に。ちあきさん、ごめんなさい‼︎ もちろんちあきさんのヴォーカルは他に類をみない優しさで響き、「谷茶前節」では歌詞を♪琉フェスマシマシ リアングァソイソイ〜と代えて楽しませてくれます。琉球舞踊の踊り手お二方も加わり華やかなステージとなり、ラストの「命のお祝い」ではサプライズゲストとしてヴァイオリニストのARIAさんも登場です。登場というよりも降臨という感じで現れたARIAさんの音が加わり、さらに広がりのある艶やかなサウンドを堪能させてくれたのであります。

夜の帳が降りる前にここで園田エイサーがステージに登場です。二才達の熱い演舞は惚れ惚れするかっこよさです。

そして後半戦は大工哲弘さんからスタートです。いきなりアカペラで「月ぬ美しゃ」を高らかに歌い上げてのオープニングに、きいやま商店が出て来そうな気分になりました。苗子さんは琉琴、あと島太鼓と笛のお二方の編成で「月ぬ美しゃ」から「とぅばらーま」へとこれぞ八重山民謡という曲が続きます。「いやり節」に続き「鳩間の港」そして苗子さんの軽妙な踊りが炸裂した「さよなら港」で場内は大盛り上がりです。この「さよなら港」、今年3月の大阪での白保フェスティバルでもフィナーレで歌われてすごい盛り上がりだったのですが、なぜこんなに人気なんだろうと思っていました。今宵こうして「鳩間の港」と続けて歌われ感じたのは、昔は島を出る事は今よりも大きな覚悟を持っての事であったはずですし、島をあとにする人を港で見送る思いは自分たちには想像すらできない深い気持ちであったはずです。その思いを乗せたこれらの歌は明るく楽しいながらも、いろいろな感情が込められて歌い継がれているのだろうなぁという自分なりの回答でした。さすが大御所の大工さんのステージだったのですが、ただひとつ残念に感じたのはトークに織り込まれた政治的な話です。決して高圧的なものではありませんでしたし、歴史の長い琉フェスでは昔はもっと政治色が強かったのかもしれません。ただ自分としては「祭」としてこの時を楽しんでいる場では、言葉は悪いかもしれませんがなんともシラけてしまうのです。伝える事、考える事はもちろん必要ですが、この場では楽しませてくださいよと思った次第です。

次は初代ネーネーズのメンバーを中心とした4人組、うないぐみの登場です。圧倒的な存在感でなおかつ親しみやすいエンターテイメント性を持ち合わせるのはさすがベテランです。軽快に「バナナ・ボート」で場内を沸かせたかと思えばしっとりと「黄金の花」を聴かせてくれるとバラエティー豊かなセットです。古謝美佐子さんの「31°Cの沖縄から昨日来てあぁ涼しいって思ったのに、今日はなんでこんなに暑いわけ⁉︎」というトークがまさに沖縄のおばちゃん全開なイントネーションで妙にツボに入りました。最後はしっとりと「童神」で締めてくれたのですが、♪イラヨーヘイ…からサビにかけての場内大合唱は、毎回の事ながら鳥肌が立つほどの美しさです。ここが東京だという事を忘れてしまうほどの空気で、やはり沖縄音楽を代表する曲のひとつなのだなという事を改めて痛感しました。

飲まされ続けてだいぶ舌が回らなくなってきたガレッジセールのトークで「沖縄に台風が近づいて来て明日の那覇線は全便欠航が決定し、出演者の皆さん明日帰れなくなりましたぁ!」とのお知らせになぜかウォーっ!と盛り上がる会場。「この人達にもう一泊が決まった旨を伝えると『やったーっ!もう1日飲めるっ‼︎』と大喜びでした。」と話している間に、すでにたくさんのお客さんが通路で前に突進していくスタンバイをしています。毎年度肝を抜かせてくれる幸人さんのコスプレに期待が高まる中、いよいよ我らのParsha cluBの登場です!いままでとは変わり、ラテンリズムの出囃子に乗って出て来た幸人さんは…あっ!こう来たか‼︎のりゅうちぇる姿のゆきちぇるです‼︎今年も完全に持っていかれました!

声色所作まで完コピで、キャピキャピ動き手を振りまくるゆきちぇるですが、ひとたびマイクに向かい伸びやかに♪海ぬ彼方ぁぁぁぁ〜と歌い始めると、もう場内はちぇるちぇるランドならぬパーシャワールドへ空気が一転。もうそれはそれは民族の祭典と言った盛り上がり様です。お客さんの大合唱と、島渡る風のように上がる手にその熱気は一曲目から最高潮に到達です。

ゆきちぇるの「えーと、農業の人もぉ〜、漁業の人もぉ〜、みんなが豊かでありますようにぃ〜」という曲紹介とともに、慈乃さんのカウントだけでもう頭から血液が噴火しそうになる「五穀豊穣」です。もうねただただカッコ良すぎます、このバンド‼︎たまりません!途中Tシャツ姿の素人ダンサーの人たちが出て来たのかと思ったら、なんとステージ終えたばかりのうないぐみのお姉さまたちでした。こうしてサプライズの演出は楽しいなぁ。そしてこの曲のラストで上地さん、幸人さん、英世さんが前に出て来て並んで演奏するところは何度見ても鼻血出そうなほどかっこいいシーンです。

続いてはしゃかりのちあきさんが呼び込まれ、サンデーさんの繰り出すそれだけで踊り出してしまうパーカッションのイントロは、そうです「東バンタ」です。ちあきさんは三板での参加です。もうどんだけ熱くしてくれたら気が済むのというくらいの3曲に軽く酸欠になりそうなくらいの大興奮です。フェスの短い出演時間だと温まってきた頃には終わってしまうアーティストも多いのですが、Parsha cluBはもうその登場からピークに達するのでずっとメーターは振り切ったままです。

ここで「じんじん」で更に加速して終了かなぁと思っていたら、ラストに待っていたのはなんとも嬉しい「満天の星」。包み込むように奏でられるマッタラーさんのキーボードの音の夜空に星が広がってゆきます。野外の、この心地良い気候の中で聴くこの曲は格別のものがあります。この曲が1秒でも長く続いていて欲しい、そんな気持ちになる今宵の「満天の星」でした。

今年のParshaも昨年と同じく4曲のセットだったのですが、昨年はえー⁉︎も終わりなの?という物足りなさを感じたのですが、今年感じたこの充足感はどこから来るのでしょう。きっと時間の長さや曲数の多さとは違う次元での高揚感を、6人の音楽職人たちが凝縮して届けてくれたのでしょう。

そしてほとんど酔っ払いの語り口となっているガレッジセールが登場し、アンコールとなるフィナーレへと繋げます。今日の出演者全員がステージに勢揃いして「安里屋ゆんた」と「唐船どーい」です。もうステージに勢揃いというよりも、ステージ、客席垣根がないくらい場内が一体となっての大円団となりました。

こうして1年間待ちわびていた琉フェス2016はその幕を閉じました。自分は今回でまだ6回目の参加なのですが、すでに年に一度のお楽しみであり、風物詩となっています。大好きなアーティストがたくさん出演するのはもちろんの事、沖縄音楽を通じて出会ったたくさんの人たちに会えるし、このために沖縄から飛んで来る友達にも会えるし、そんなたくさんの人の笑顔に会えるハレの日なのです。さらに今年はどのアーティストのセットもきっちりまとまって、メリハリの効いた素晴らしい内容でした。せっかくこれだけのミュージシャンが揃っているので、驚きの競演とかジョイントがあれば楽しいのになぁとも思いますが、時間の制約あるので難しいのかなぁ。これ以上時間が延びると泥酔者続出で場内混乱してしまうしね。この感じがまた来年の開催を1年間心待ちにさせてくれるのでしょうね。実際は余韻が落ち着いて8ヶ月くらいして、先行予約の振替しに郵便局の前でプロモーターサイトの更新をスマホ連打しながら待っているところから琉フェスは始まるのですがね。大満足の時間をにふぇーでーびる!みーふぁいゆー!たんでぃがぁーたんでぃ!ありがとうございました‼︎
Posted by Ken2 at 23:59│Comments(0)